3章―5 往復ビンタ

 

チャートは膠着状態を続けて30分を経過していた

 

「・・・・・・勘弁してくれよ」

 

動かないチャートを眺めながら拓斗は悪態をつく

 

無理もないだろう彼は30分の間席を立たず、ずっとチャートを見ていたのだから

 

逆に言うと30分の間いつ動くか分からないので席を立っている時に動いていてはしょうがないという心理になっていた

 

もうコーヒーも空になっていて飲み物もない為若干ノドが渇き始めていた

 

しばらく動かないだろうと思いコーヒーを淹れ直そうか考えていたその時

 

チャートが動き出したのであった

 

「・・・・・・!!来た!!」

 

拓斗の予想通り売りの方向にローソク足が動き出した

 

待ってました!予想通り!と心の中で言いチャートを見つめる

 

「下がれ、下がれ・・・」と心の中でつぶやいているだろうが声に出ている

 

ジワジワと下がり出したので利益の方は黒字になっていた

 

さっきまでは損益の部分が赤字であった為ソワソワしていた拓斗であったが今は黒字になりさらに利益を稼ぎたいという思いになっていた

 

5PIPS・・・・・・10PIPS・・・・・・〉

 

自分の利益を数えながら更に下がれと念じる拓斗

 

だが、FXの世界はそんなに甘いものでは無かった

 

利益が12PIPSを超えた頃、反転が始まった

 

ローソク足が上昇し瞬く間に利益が損失に切り替わったのである

 

「うわっ!?何だよこれ!!」

 

思わず声が上がる拓斗、その瞬間に思わず決済を押してしまった

 

急な相場の動きに言葉が出ない数分の間、口をパクパクさせていた

 

・・・・・・

 

落ち着いてきたのか状況の把握に努め出す。負けは負けだけどこれなら良い

 

相場がやはり上昇の波に乗ろうとしているのだろうと判断し、買いで再度エントリーをした

 

・・・・・・

 

「な、な、・・・何でだよ!!」

 

次は下降しだしたのであった

 

 

続く